ミステリー小説の映像化
○別ブログ「~~まであと○○日(ミルクたっぷりの酒・趣味版)」に
2011年5月11日公開したものを転載
ドグラ・マグラ
原作を読み終わったあと1週間位悪夢にうなされた。
映画版には期待していたが、期待が大きすぎた分、失望もまた大きかった。
あの小説を原作に負けないだけの傑作映画にするのはどんなに才能のある監督でも難しいということだろう。
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今回検索していたら、映画版を高く評価している人がけっこういたのでびっくりした。
桂枝雀の怪演は凄かったし、前半部分はけっこう良かったとは思うけれども。
「虚無への供物」のドラマ化。「薔薇の殺意~虚無への供物」
「ドグラ・マグラ」の小説は80年代中頃に読んでいた。
「虚無への供物」は80年代の頃から読もう読もうと思ってはいたが、実際に読んだのは2000年前後だった(筈)。
1997年にNHKでドラマ版が放送されビデオに録画していたが、小説を読んだあとに観ようと思っていたので、観たのは2000年以降。
こちらは、映像化しても凡作にしかならないだろうと思っていたのでまったく期待しないで観た。
で、予想通り平凡な出来だった。
原作の一番面白かった部分を丸々カットしてドラマ化していたから、原作の足元にも及ばないのは当たり前だろう。
でも、あの原作を映像化しようという姿勢は、素直にすごいと思う。
映像化したこと自体に価値がある気がする。
「テレビドラマデータベース」によると
自分が録画した地上波放送は、BS放送全6回を全3回に再編集したものらしい。
もしかしたら再編集前の作品は面白かった可能性もないとはいえない。
「虚無への供物」の原作はミステリーファンに評価の高い作品だが、自分は「ドグラ・マグラ」に比べるとそれほど好きな作品ではなかった。
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ハサミ男
映画化されると聞いたときは、失敗作におわるのではないかという思いと、もしかしたら面白い作品になるんじゃないかという期待がいりまじり複雑な気分だった。
そもそもあのトリックをどう映像処理するつもりなのかにも興味があったし。
「虚無への供物」のドラマ化は、映像化しにくい部分は無視していたが、「ハサミ男」はそれに比べると大胆な試みをしていた。
アイデア自体はそれなりに評価できるかもしれないが、映画自体はつまらなかった。
原作を読んでない人間が先に映画を観てしまうと、原作も映画同様つまらないと思いこんでしまい、読む気をなくす可能性もあるから、原作者にとっては損になるような気がする。
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