2001年宇宙の旅
○別ブログ「~~まであと○○日(ミルクたっぷりの酒・趣味版)」に
2011年4月16日公開したものを転載
1994年頃LDを購入し、16年近く観ないでほったらかしにしていた。
1979年頃「時計じかけのオレンジ」を観て気に入っていたので、「2001年宇宙の旅」もいつか観る予定でいたが、結局観たのは先月、「時計じかけのオレンジ」を観てから30年以上たってからだった。
雑誌のアンケート調査で名作No1に選ばれていた作品だけあって、見事な出来栄えだった。
(昔のアンケート結果だから最近の評価は知らないけれど。)
映像美、映像表現がすばらしい。
説明を排除して、イマジネーションだけで推し進める演出が嵌まる人にはこたえられない魅力になっている。
内容は難解だと言われていたが、当たり前の話で、余計な説明どころか必要な説明でさえ作中ではなされていないのだから、なんの解説もなしでこの映画だけを観て内容を理解できる人は並はずれた洞察力をもつ人だろう。
小説版も同時並行的に発表されたはずだから、「意味やストーリーは小説の方で理解しろ」という方針のような気がする。
(自分、小説の方は読んでません。)
モノリスという言葉も、映画の中ではでてきてなかったような気がした(見逃していなければ)。
人類が知恵を身につけ、武器・技術を手にしたのも地球外の知的生命体の導きだったということかな。
ラストの胎児は、やはり地球外の知的生命体の導きで、人類が高次の生命体に進化したということなのだろうか。だとすると「幼年期の終わり」と同様のモチーフだったのかな?
宇宙の描写の美しさに比べると、人類の祖先たちの描写がなんとなく安っぽく感じられた。
映画はまず映像表現に魅力があること。
説明はあまり過剰にならず、謎を残し観客に解釈させる余地を残した方が作品に嵌まりやすくなる、ということをあらためて感じさせた。
(表現力・技術力のない監督だと逆効果になるだろうけど。)
名作と評価されるだけある魅力的な作品でした。
(個人的には「時計じかけのオレンジ」の方が好きだけれど。)
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