大井武蔵野館には2、3回行ったことがある

○別ブログ「~~まであと○○日(ミルクたっぷりの酒・趣味版)」に

  2010年8月11日公開したものを転載


最初に行ったのは1984年、家を出てバイト生活をしていた頃だった。

中川信夫監督の「地獄」目当てだった。

神代辰巳監督の「地獄」は高校時代に観ていて、元は中川信夫版であることを知り、観たいと思っていた作品だった。

併映は「夢野久作の少女地獄」。

こちらは、既に池袋・文芸坐地下で、「屋根裏の散歩者」「江戸川乱歩の陰獣」(多分。記憶違いの可能性もあり)との三本立てを観ていて2度目の鑑賞だった。

もう1本上映された作品があったが、鈴木清順監督の「ツィゴイネルワイゼン」だったか、「屋根裏の散歩者」だったか、はっきりしたことは思いだせない。


大井武蔵野館のことを検索して調べていたら「薄桜記」(監督・森一生)を上映していたことを知り、これも観ていたことを思い出した。

多分、1987年だった。

併映作品はよく覚えていない。

市民ケーン」だったような気もするし(観始めてすぐ寝てしまった)、もしかしたら「ツィゴイネルワイゼン」を観たのはこの時だったかもしれない。


1990年頃(この頃は会社員だった)、石井輝男監督の「江戸川乱歩全集・恐怖奇型人間」を観に行った。

「屋根裏の散歩者」や中川信夫の「地獄」を観た頃から、カルト作品として噂だけは耳にしていたので1度観たかった作品だった。

が、作品自体は失望の方が大きかった。噂になるのはなんとなくわかるが、傑作・秀作とはいいがたい。

期待値が高すぎた反動も大きかったかもしれない。

併映は志穂美悦子主演の「女必殺拳」だったかもしれないが正確なことは不明。アクション映画でタイトルにドラゴンがついていたような気がするが。「女ドラゴン~~」と思い込んでいたが、そのような(日本の)作品はないらしい。

仕事帰りに寄ったために、こちらは最後の数分間を観ただけだった。


84年に訪れたときは、1階と2階、2か所で上映していたが、最後に行ったときは1階はカラオケボックスかパチンコ屋になっていて、寂しさを感じたものだった。

閉館のニュースを聞いたときも、たった数回行っただけなのに、大事な思い出の場所がなくなったような気がして切なくなったものだった。


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